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2012年7月15日日曜日

Naxos Music Library 日本語版

 

 ぼくのように一日中何かしら音楽が鳴っていないと枯れてしまうような人間にとって,ナクソス・ミュージック・ライブラリーは,生活の必需品の1つです。特に,昨年の5月13日にiOSに対応するようになり,いつも持ち歩いているiPhoneやiPadで,60,000枚を超えるCDの音源をAAC+128kbpの音質で3G環境下のどこででも聴くことのできるようになったことは,好楽家にとっては,今年後半には日本へも導入が表明されているiTunes Match以前の最大の事件でした。

 NMLの魅力の1つは,日々参加レーベルや収録CDの枚数が増えていることで,ちょっと時間のあるときなどにリストをいろいろな角度から眺めていると,> その昔六本木のWAVEにあった通称“魔笛小屋”と呼ばれるモーツァルトの音源ばかりを揃えた部屋や,作曲家を国別の棚に整理していて,少しばかり知識がないと自分の求めるCDも探せなかった渋谷のWAVEなどで夢のような時間を過ごしていた頃に戻ったような錯覚に一瞬陥ってしまいます。

 そして,ついに今月5日には,世界の4大メジャーレーベルの1つ,ワーナーミュージックグループが参加し,以降同グループの3つのレーベル「Warner Classics」「Erato」「Teldec」にある山のような数のCDが連日ライブラリーに追加されています。コルボ指揮のフォーレのレクイエムや,アルバン・ベルク弦楽四重奏団のプロシャ王セットなど,これまで何度繰り返し聴いてきてきたか分からない程ですが
,その他にも,エレーヌ・グリモーのブラームスの後期のピアノ作品集や,ラベルのピアノ協奏曲,アルゲリッチのシューマンのピアノ協奏曲などいちいち挙げていてはきりがないほどです。

 それこそ,ぼくがTOWER RECORDSや,HMVといった大型店の店内で通称餌箱と呼ばれるワゴンの中にあるCDを探し求めてうろうろしていた頃には,Naxosなどというレーベルに手を伸ばすことは滅多にありませんでしたが,今こうして,大レーベルまでもがネット配信の前にひれ伏すのを目の当たりにすると,時のうつろいを感じる一方で,消費者の満足がビジネスの成功をもたらすという昔ながらの商売の黄金律にはなにも変わりがないということにも改めて思いが至ります。

 2012年(平成24年)7月15日 日曜日

 
 
 

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